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ウェブメディアビギナーズ Vol.7 - 校正について

2010年9月21日

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でき上がったサイトを一般公開する前に、間違いがないかチェックするのが校正です。
最も効率が良い校正の方法はどんな方法でしょうか。
おすすめはFAXです。つまり、テスト版サイトをプリントして手書きで朱を入れる方法です。

手書きで校正紙を作る利点

  1. どこをどのように直すか、視覚的に理解できる
  2. 手元に校正した内容が残るので、どの時点で何を直したか後から確認できる
  3. メールに「○○○○を□□□□に変更」という文章をいちいち書かずに済む
  4. 入力間違いがない
  5. 指示する人と指示される人の間で起こる文章の意味の取り違えを減らす

特に1は、指示を出す人・出される人両方にとってとても重要です。
指示を出す人にとっては、その変更が妥当かを客観的に見つめることができます。文章の分量はスペース以上になってしまわないか、前後の脈絡に不整合は生じないか、他のページと大きな差が生まれていないかなど、全体を見ながら校正することができます。
指示を出される人にとっては、校正紙を手元に置いてひとつずつチェックしながら作業ができる、という大きな利点があります。
メールに箇条書きにされた校正を受け取ると、メーラーと作業スペースのウィンドウを行き来しながら作業をするか、メール本文をプリントして、それを見ながら作業をすることになります。その場合、「○○コーナーのX行目の□□□□を△△△△に」と書かれているため、該当箇所をいちいち探さなければなりません。
メールを利用する場合は、サイトのスクリーンキャプチャをWordドキュメントに貼りつけ、そこに指示を書き込むとFAXと同じ利点が活かせます。

校正での注意点

世間一般では混同してしまいがちですが、訂正(間違いを正すこと)と、変更(内容を変えること)は別の作業です。データ制作の間に変更点が生じている場合、校正で見つけた間違いの訂正と変更点の反映を行います。あまりに変更が多い場合、まるごと新しく作り直した方が早い場合もあります。制作会社に発注している場合、余分な作業を行わせているため、追加費用を計上される覚悟をしなければなりません。こうした事態に陥ってしまうのは、前項の「スケジュール遅延のよくある原因」に挙げた原因がほとんどです。

そのほか、訂正と変更とに関わらず、制作スタッフから質問が投げ掛けられることがあります。
このような時、すぐに答えなければと慌てずに、質問された内容に決定権を持つ人に確認をするようにしてください。制作スタッフにとっては、すぐにもらえる間違った答えよりも、少々時間がかかっても正しい答えを確実にもらえる方が大切なのです。

これらのチェックと修正・変更が全て終わり、公開用サーバへのアップロードが完了した時点で、サイトは一応の完成を見ます。

あるサイト担当者の場合

製品を追加するため、手元にあったカタログを制作スタッフに送りましたが、カタログ発行の後で製品仕様が変わっていたことが分かり、作り直しでスケジュールに遅延が生じてしまいました。

記:内田未来