DTPとDPP

1999.10.10 / 008

私はDTPという言葉があまり好きではない。
Desk Top Pubulishing、机上出版あるいは発行。

プリンタ出力を製本して配布すること即ちDTPと考えると、その概念は非常に矮小化されてしまう。私の頭の中には、何かの企画書か自治会名簿しか浮かんでこない。つまり、軽オフの自家製デジタル印刷。
DTPの黎明期は確かにそうだった。

一方、WEBなどのデジタルコンテンツを思えば一気に世界は広がる。
これこそがDTPなんだ、よくぞここまで来たと思う。

前者は狭義の、後者は広義のDTPといえるが、その定義は曖昧だ。
いずれにしても自己完結型が基調にある。

DPPは、Digital Prepress
紙媒体製作において、印刷機にかけるまでの工程をデジタルで行うこと。

プロフェッショナルDTPとは、つまりはDPPのことであり、それならばヤヤコシイいいかたをせず、いっそDPPといってしまってはどうか。

DPPは、DTPと決定的に違う点がある。共同作業型であることだ。

Adobe Illustraterにオマケでついていた『Digital Prepress Guide』はいい冊子で、若い人には、教則本として一番最初に進めることにしている。
これ一冊で、デジタルデザイン制作の守備範囲は明確に理解できるだろう。

明確・明瞭だからといって、煩雑でないことはない。
むしろまったく逆で、煩雑な知識のカタマリこそがDPPといえる。
時間内に、正確に、業務として共同作業をこなしてゆくこと。
趣味と仕事の境目は、ここだろう。

世間には用語や機械が一緒だと、意味も内容も同じだと思ってしまう愚かな人が結構いるものだ。
そんな人のために違う言葉を用意したほうがいいと思うのは私だけだろうか…。