プリントメディアビギナーズ Vol.5 - モニター上で色校正=NG

モニターが表示する色と、印刷インクの色は、違う種類の色ということを知ってください。

モニターが表示する色は、赤・緑・青の三色の光を混ぜ合わせて作る、RGBカラー。
印刷インクは、シアン・マゼンタ・イエローの三つの原色に、黒を安定して出力するための黒（印刷業界では墨、と言います）を加えたCMYKカラーです。

モニターは光源から発する光そのものの色であるのに対し、印刷インクは、紙に光が反射して目に届く色という違いがあります。

このような根本的な違いがあるために、高性能な業務用モニターでも、色の設定を細かく補正しなければ、出力される結果に表示を近づけることができません。
それでも、落ち着いたグレイッシュな色合いや、微妙なグラデーションなどは、データ上は数値として現れていても、モニターでは表現しきれないことがあります。

まして、オフィス用途のモニターやノートパソコンでは、そのような補正を行っていないことがほとんどです。
ですので、やはり色について判断したい場合は、印刷会社の営業マンに色校正の提出を依頼することが最も確実な方法です。

参考

1. Wikipedia「CMYK」
2. Wikipedia「RGB」