Power Mac G4騒動顛末記 前編
2010年5月7日
前編でお話しした、電源周りの部品が壊れてしまったPower Mac G4 FireWire800に替わって、経理用Macから仕事用Macへの華麗なる転身をすることになったPower Mac G4 Mirrored Drive Doors 2003のお話です。
さて、このPower Mac G4 Mirrored Drive Doors 2003という機種ですが、見た目はPower Mac G4 FireWire800とほとんど同じです。
両者の違いは、前回にも言いました「OS9・OS X両方で起動ができるかどうか」がとても大きいのですが、すでにOS9が第一線から退いている2010年現在にはあまり意味のない話だったりします。
増設分のメモリと、システムの入っていない2つめのハードディスク、拡張した内蔵DVDドライブを移し、OS 9とのデュアルブートだったのをOS XのシングルブートにしてOSを新たに入れ直しました。
メモリとハードディスク、DVDドライブが認識されたので、安心してAdobe CS 3のインストール、フォントのインストールに進み、それも無事に終了したように見えました。
同業者の方ならご理解いただけると思うのですが、CS一式とフォントがちゃんとあるべきところに収まらないと、安心して家に帰って眠れないですよね…。
お仕事を再開できる準備は整った!と思われた矢先、どうも様子がおかしいことに気付きました。少し大きめのファイルを開いた途端、illustratorが強制終了されてしまいます。また、操作していなくても強制終了されるということが何回も続きました。
もしかしてCS3のインストール、もしくはアップデートが上手くいかなかったのでは?と思いました。まとめて全てアップデートした際に、いくつか失敗の警告が出ており、それが気になっていたからです。
CS3も発売から数年が経過しており、アップデートはかなりの数になります。順番に少しずつ上げて行った時には起こらなかったトラブルが起きているのかもと不安になったわけです。
そこで、もう一度CS3をインストールし直すことにしました。
まずはインストーラのアンインストールオプションで既存のCS3を削除することからです。
ところが、今度はアンインストールできませんでしたという警告が。何回か挑戦しているうちに、CS3のインストーラ自体が起動しなくなってしまいました。
再び血の気が引きました。
Adobeのサポートフォーラム内で検索した結果、OSをクリーンインストールしてくださいという文言を見つけた時には思わず机に突っ伏しました。せっかく入れたのに、また入れ直すのか…と。
とはいえ背に腹は代えられないので、おとなしくクリーンインストールを敢行。
しかし、まっさらな環境になったにもかかわらず全体的に不安定なのは相変わらずなまま。どうやらCS3を疑ったのは間違っていたようでした。
次に怪しいのはメモリです。
当初このMacに挿さっていたメモリ以外を全て外し、一本づつ抜き差しして確認したところ、増設用に買い足した500MBのメモリ1本が原因らしいということが分かりました。これを抜いただけで嘘のように安定したのです。
これに最初に気付いていたら、こんなに苦労することは無かったのになぁ…と思ったのですが、システムプロファイルにはちゃんと認識されていたので、見過ごしていました。
メモリのレビューを見ていると、相性うんぬんという言葉がでてきますが、これもそういうものなのか、それとも前に使っていたMacの電源が壊れてしまった際に、その影響でメモリもやられてしまったのか、本当のところはわかりません。
とにかくこのメモリはこのMacには使えない、ということが分かっただけで十分です。
それから数日は恐る恐るMacを使っていたのですが、無事月も変わって今のところはご機嫌で動いてくれていますので、しばらくはこのMacと頑張ろうと思います。
記:内田未来