有限会社ドットワン

ウェブメディアビギナーズ Vol.4 - 企画構成

2010年9月21日

この記事は書かれてから3年以上経過しています。内容が古くなっている可能性があります。

まず最初にとりかかるステップが企画構成です。企画とは計画を立てることです。サイトの方針や目標、全体の構成などを決めて、サイトで何を実現するのか計画を立てます。多くの場合は関係者を集めて企画会議を行います。企画会議と出された意見の取りまとめがサイト担当者の仕事のキモであると言っても過言ではないでしょう。このステップで納得の行く内容を作らなければ、後から不本意な路線変更やスケジュールの遅延を強いられることになります。
リニューアルの場合は現行サイトの見直しを行います。見直しは、サイト担当者と一般の閲覧者の両方の視点から行います。

サイト担当者の視点でチェック

  • 掲載内容のカテゴリ分類は適切ですか。
  • 袋小路や移動経路のおかしな箇所はないですか。
  • 掲載内容が古すぎる箇所はないですか。
  • 現在主流ではない小さなモニタに表示領域が最適化されていませんか。
  • 何年も前の表現手法など、一目見て古さの際立つレイアウトではないですか。
  • 現在使用しているブラウザで見た時に、表示崩れはないですか。

一般サイト利用者の視点でチェック

  • 社名や所在地をすぐに見つけることができますか。
  • 製品やサービスについて、すぐに理解することができますか。
  • すぐに問い合わせ先を見つけることができますか。
  • そのウェブサイトと会社について、あなたは好感を持ちましたか。

企画会議では様々な意見が出るものです。ですが、全ての思いつきや意見をサイトに盛り込むことはできません。あれもこれも詰め込もうとすると、結果的につまらないサイトになります。それは、あなたの会社がつまらないものに見えることにもなります。会議は、盛り込むより絞り込むのが目的だ、くらいの思いきりが必要です。このサイトは何のためにあるのかという最大の目的を常に中心に据え、その目的に沿わない思いつきや意見は採用しない潔さを持ちましょう。

あるサイト担当者の企画案(※2)

Why(目的・ねらい)
製品情報と活用方法、簡単なセルフメンテナンス方法の提供、シリーズ製品の提案
What(課題)
サイトからの問い合わせを現在の2倍に増やす
Where
(対象範囲)
既存の企業ユーザー、店舗オーナーユーザー、見込ユーザー
How(実現手段)
販売中の機種は全て統一フォーマットで閲覧可能に。製品を探すページから3クリック以内で目的の製品ページを開くこと。シリーズ製品の使いこなし特集記事
When(実現時期)
3か月後
Who(実現体制)
製品情報・展示会日程の提供:営業部・田中
採用情報の提供:人事部・山田
IR情報の提供:経営企画室・小林
How Much(必要費用)
100万円

※2 5W2Hはビジネスの現場での計画立案の基本用語です。ウェブサイトの企画でも同じように活用できます。

弊社は業務用機器メーカーなので、サイトを訪問するのは製品の導入を検討中か、既に導入した人であるようです。そのため、現行サイトでほとんど掲載していない製品の詳細と使いこなし事例を詳しく紹介すると、閲覧者に対して有益な情報となると考えました。また、カタログを元にシリーズ製品の特集を掲載し、この製品群への問い合わせを特に増やせれば良いのですが。
このテーマにもとづいて、各コーナーの内容を詳しく決めようと思います。

記:内田未来