ウェブメディアビギナーズ Vol.6 - 原稿の準備と制作
2010年9月21日
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サイトの構想が制作スタッフと共有できたら、手を動かすのは制作スタッフが主となります。サイト担当者は制作スタッフから提示される案や制作物を選んだりチェックするのが主な業務となります。
まず、デザインを決定しますが、およそ二通りの方法があります。ひとつめは、カンプ画像(※4)を作る方法。ふたつめは、まずワイヤーフレーム(※5)を作り、そのあとカンプ画像を作る方法です。
カンプ画像は、ボタンやリンクが動作しない他は完成したサイトとほとんど同じ見栄えのjpegやpng画像のことです。完成したサイトと同じ内容を作るため、実際に使用する文字原稿や画像が制作スタッフの手元にないと作ることはできません。やむを得ず原稿が提供できない場合は、ダミーと呼ばれる一見それらしい文章や画像を使って作ります。ワイヤーフレームは、画面内に各コンテンツを割り付けた画面構成図のことです。この図には実際の画像や文字原稿は入りません。
どちらの方法を取るかはサイトの規模や仕事の運びかたによって変わります。
(ワイヤーフレームはデザイナーやウェブコンテンツ制作をしている人が画面構成を見るにはとても良いのですが、そういった仕事をしていない人が見ると、完成形がイメージできない弱点があります。)
次にインターネット上に公開するデータの制作に入ります。このステップで起こりやすいスケジュール遅延のよくある原因を紹介しましょう。
スケジュール遅延のよくある原因
- 必要な原稿が揃っていないために、手配する間に遅れが生じてしまう
- 決定稿として制作スタッフに提供したものが実は未承認で、何度も訂正を入れる
- 様々な人から思いつきを提案されるたびに、掲載内容を二転三転させる
1と2は、あらかじめ原稿手配用の一覧表を作って管理すると防ぐことができます。Excelなどで必要な文字原稿や画像、映像や音声データの名前と内容、それが入る箇所、提供元の担当者、進捗状況などの項目を持つ表を作り、チェックします。
3は、落ち着いて考えてみることです。企画会議でしっかりと内容を煮詰めていれば、制作段階まで進んでから意外な良策が出てくることは稀です。ほとんどは緊急性が低かったり、サイトのテーマを根底から覆すような内容ではないはずです。今進めているサイト開設やリニューアルの完成を待って、改めてサイトにふさわしい思いつきかどうか検討することにしてはいかがでしょうか。
制作スタッフが作業しやすくなるTips
- 文字原稿はWord形式(.doc)ではなく、テキストファイル形式(.txt)で提供する
- データシートなどの表はExcel形式(.xls)で提供する
- 画像ファイルはjpgやbmp、gif、pngなどで提供する
- 画像ファイルはトリミングや加工を施さず提供する
- カメラマンに写真撮影を依頼する場合は、一度デザイナーと内容を相談してもらう
- 自分で写真を撮影する場合は、被写体に対して余白の多い構図で、できるだけ高画質で撮る
- 自分で写真を撮影する場合は、失敗に備えて少しずつ角度や構図の違う写真を撮っておく
- ローマ数字や丸付き数字などの機種(環境)依存文字はファイル名には使用しない
あるサイト担当者の場合
記:内田未来